インクジェットインクの粗大粒子の計測

インクジェットインクの顔料は、小さなサイズの粒子(約50〜200 nm)を分散させた典型的なもので、コロイド状に安定化する操作を行う必要があります。

コロイドは、十分な表面電荷(ゼータ電位)を持つように表面改質を行うか、顔料粒子表面上に特定の化合物を吸着させる(立体安定化)か、の方法で安定化します。

顔料粒子の大きさはとても重要です。大きな粒子があれば、プリンターのプリントヘッドに損傷を与え、インクジェットや流路を塞ぐ恐れがあります。

粗大粒子(>0.5〜1.0μm)の含有を制御するためは、粒度分布の“すそ”に存在する少数の粗大粒子を敏感に検出するための技術を手に入れる必要があります。


測定事例1:撹拌の影響について

顔料の分散に影響を与えるファクターは多く存在し、そのひとつは攪拌時間です。

そこで、分散液内の粗大粒子の数を減少させるためには、最適な攪拌時間を決定する必要があります。

粗大粒子と攪拌の時間の効果をモニターするためにマゼンタおよびシアンの2つの顔料インクを分析しました。

図1および図2は、マゼンタについて、攪拌時間を507090分間と変化させた結果です。攪拌時間を延ばすことで、インク中の“すそ”の粒子の濃度は、4×106/ mLから2×105/ mLに減少しました。




1μmを超える粒子濃度は、50 min:4 x 106/ mL70 min:5 x 105/ mL

90 min:2 x 105/ mLです。

図3に示しているシアンについても、攪拌時間に応じて、粗大粒子数が減る結果が出ています。10分間攪拌時間を延ばすことで、粒子数は9x106/mLからほぼ、3x 106/ mLに減少しています。


測定事例2:フィルトレーションの影響について

図4には、インクジェットインクを2μm径と5μm径のフィルターを通した例を示しています。両方のフィルターで、粒子径1μm以上の粒子濃度に改善が見られます。

フィルター処理されていないサンプルは、1μm以上に10/ mL以上をカウントしていますが、5μm2μmのフィルターを通すと、1μm以上の粒子濃度はそれぞれ70,000/ mL以下、20,000/ mL以下に減少しています。



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